ティロ脳

まどマギ考察を言い訳にした屁理屈サイト。でも全ては愛なので許してください。

(ネタバレ注意!)まどマギの新作は、二つの世界の因果律が混線した世界の物語……かも知れない

 えっと……お…お久しぶりです。


 相変わらず仕事でバタバタしてまして……前回の更新から18ヶ月放置ですか……月日の経つのは早いものでw。
 いや、まどマギに魂を掴まれている状態は相変わらずなんです。『魔獣編』もチェックしてますし、ヒマがあったらゴチャゴチャ考えてます。ただ、文章を書く気力がなかなか……。
 それでも、閲覧者数は少しずつ伸び続けていますし、時々ブログ村のバナーを押して下さる方もいらっしゃるようで。
 放置期間中も、こんな辺鄙なブログにお立ち寄り下さった皆さまには、厚く厚く厚く御礼申し上げます!!


 で、新作に向けてのコンセプトムービーですよ。
 残念ながら、私は『MADOGATARI展』に行けなかったのですが、YouTubeに映像が(違法に)upされたのを観て、目覚めた妄想が暴走! あんまり良いことではないのですが、猛烈にムービーの感想や新作の予想が語りたくなって、またノコノコと出てきた次第です。
 ほとんど根拠のない勝手な想像ですが、よろしければお付き合いくださいませ。


 なお、キャプ画は自粛しますが、タイトルにもある通りネタバレ注意です!



~最初に~ 落下する巨大な大理石のマミ首

 マミ首と言えば、例のマミった事件と関連があるのでしょうか?
 ……と最初に思ったのですが、考えてみれば、あれはまどか改変前の世界の出来事。今の世界と関連があってはならないはずです。
 で、妄想暴走モード入ります。 
 ほむらは円環の理の一部をもぎ取り、神であるまどかを、人間としてこの世界に出現させました。またその巻き添えで、さやかとなぎさもこの世界に残されることになります。さらには、リーゼやアントニーなどの使い魔が残っている描写もありました。
 つまり、まどか・さやか・なぎさ・使い魔という、この世界に存在しなかったものが、ほむら改変により突然出現したのです。それまでの因果律を無視する形で。
 私は、これが原因で、二つの世界(まどか改変前とほむら改変後)の因果律が混線して様々な異変が起こる、というのが新作の基本的な仕掛けではないかと予想します。
 巨大なマミ首が、空を破ってこの世界に落ちてくる。つまり、異世界から乱入してくる。このことは、まどか改変前の世界の因果律が、ほむら改変後の世界の因果律に絡みついてきたイメージを描写したシーンなのかも知れません。


BGM


 さすが、梶浦さんの音楽には力がありますね。一瞬でまどマギの世界に引き込まれます。 
 まずは、エスニック調のメロディーで聴く者の不安を誘い、続く弦楽器群のBメロで壮大な悲劇を予感させる……
 意外とこの音楽、新作のコンセプトを一番表しているのかも知れません。イヤな予感しかしませんから……


まど・ほむ「幸せって、何かしら。~」


 ほむらが円環の理から奪ったのは「人としての彼女の記録」、つまり「情報」だけで、それを元にほむらがまどかを実体化させた、というのが私の解釈だったのですが、どうも違ったようですね。
 「神様をまっぷたつに引き裂いて」というセリフがありますから、新作のまどかは、半分だけが本物なのでしょう。(『叛逆の物語』ラストにある半分だけの月と地面の描写は、そういう意味だったんですね)
 で、二人のセリフをよく聞くと、ほむらは「幸せって何」で止まっていて、芸が細かい。まどかは「何かしら?」と人に問いかけているのに対し、ほむらは「何?」と自問しているようにも聞こえます。
 ……ダメだこの二人、初っ端から食い違ってるやん。


バレリーナまどか


 綺麗すぎる部屋も、まどか自身の姿も、何かリアリティを感じません。先に述べた「半分本物のまどか」というより、ほむらの脳内まどか、あるいは魔法によって出現させた、理想のまどかではないかと思います。
 以前私は、叛逆以後のほむらについて、「まどかが幸せに過ごす姿を遠くから眺めていられれば、多分それで満足する」と、しおらしい姿を予測しましたが、現実のほむらは(偽りの)まどかを侍らせてニヤニヤするアブナイやつかも。



杏子と戦う魔女


 この世界にも円環の理の救済がありますから、魔法少女由来の魔女ではないと思います。ほむら改変後に残された使い魔が、自然に育ったものでしょうか。あるいは『魔獣編』にあったように、魔獣が変化したものでしょうか。
 いずれにせよ、魔獣に加えて魔女とも戦わなくてはならなくなった魔法少女達は、かなり大変な状況に追い込まれていくのかも知れません。


さやか「なんであたしにこの文字が読めるの?」


 ゾクッとしました。
 一番の普通キャラでありながら、普通に生きることを許されない彼女の境遇が、この短い言葉に込められていて切ないです。
 それにしても、さやかはやられてるシーンが多いですね。相手が魔獣なら、『魔獣編』で一度やられている(魔力を使い切った)ので、同じヘマはしないと思います。相手がほむらなら、まどかの幸せに必要な「親友」として、あまりひどいことはしてこないでしょう。
 それでは誰が? 何かイヤな予感がします……
 
仁美「それはきっと、口止めされているんですわ。~」


 今までは問題を起こす側だった仁美ですが、『魔獣編』で魔法少女の秘密に触れたことで、物語を前向きに進める立場にもなれそうですね。何か嬉しいです。
 とは言え、奇跡や魔法での解決を望むタイプでは無さそうなので、魔法少女にはならないでしょう。一歩引いた友達ポジションで、魔法少女達の視野を広げてくれる役割なのでは、と期待しています。


なぎさ「これは何やら陰謀の匂いがするのです」


 人間として活躍する姿がたくさん見られそうで、楽しみです。でも、ベベも見たいな。
 それはそうと、魔法少女姿ですよ。
 『叛逆の物語』のラストを見る限り、指輪はしてなかったようですが……。小学生で指輪はマズいので(いや、中学生でもマズい)、服の内側に隠す形でソウルジェムを身に着けていたのかも知れません。
 で、それを見つけるのがマミだとすれば、二人の入浴シーンがあるはずです!


キュゥべえ「それこそ、何のメリットもないじゃないか」


 お元気そうで何よりですw。
 まあ、ボロ雑巾にされたインキュベーターは1体だけ、というのが私の解釈なので、これはまた別のキュゥべえさんなのでしょう。
 魔女の出現を受けて、「またお前か」とか言われたことに対する反論でしょうか。確かに、エネルギー回収とは無関係ならば、彼らにとってメリットがありません。
 で、頻繁に出てくる目のアップ。相変わらず何か企んでそうですが、新作では多分ほむらも悪役キャラでしょうから、彼らの立ち位置が少し変わるかも知れません。



ほむら「私の邪魔をしようっていうの?」


 事の真相が明らかになり、異変を収束させるべく魔法少女達が動き始める……となれば、まどかがいる世界の維持に拘泥するほむらとの対立は、避けられないでしょう。
 ほむらの印象(描かれ方)も、この頃から全く変わるのかも知れません。「単なるアブナイやつ・変なやつ」だったのが、「世界の混乱の元凶たる悪魔」へと……
 周りの人の価値観が変化しただけで、彼女がしていることは一貫してるのですが。
 そう考えると、ほむらが切ない…… 


新しい魔法少女姿のまどか


 当初は人間であったまどかが、改めてキュゥべえと契約して魔法少女になる、ということでしょうか。だとすれば、衣装のデザインが変わっているのも理解できます。
 まあ彼女のことですから、目の前に問題があれば、結構簡単に契約してしまうんでしょうね。
 それはそうと、魔法少女になる(ソウルジェムを形成する)には、人間の本体とされている魂が必要なはず。つまり、このまどかにはちゃんと魂がある?
 う~ん、新作のまどかが何者なのか、分からなくなってきました……


カラフルな妖精さん達


 様々な魔法少女のシルエットにも見える妖精さん達……で連想したのが、ワルプルギスの夜。新作では、長い間謎だったワルプルギスの夜の正体が明かされるかも。
 「普段逆さ位置にある人形が上部へ来た時」、二つの世界の虚と実が反転し、物語は壮大なループへと迷い込む! とか?(←考え過ぎ)


宇宙空間に突き出す謎のアレ


 すでに指摘されていた方もいますが、ベベの面影がありますよね。で、その頭部の中にマミが乗っていると。多分最終兵器的な存在で、ムチャクチャ強いと思います。
 でもこれも、すごくイヤな予感がするんですよね。
 このベベの肉体って、骨組みしか残っていないように見えます。ということは、この魔女は意識を持っていない。つまり、なぎさの人格は完全に失われている。あるいは、彼女はすでに死んでいていて、その亡骸なのかも知れません。
 で、なぎさの意志を継いだマミが、この魔女の肉体をコントロールして、最後の決戦へと……とか妄想してたら……アカン、涙出てきた……


~最後に~ 佐倉杏子について


 このムービーを見る限り、それぞれの登場人物に見せ場が用意されているように思います。つまり、苦境や苦悩、成長や変化の描写を通して、その人の物語が紡がれていくと。
 特に、マミについてそう思わせるものが散見されます。マミとの絡みが多いなぎさについても、多くの時間が割かれることでしょう。
 しかし杏子に関して、私はその要素を見つけることができませんでした。
 魔女と戦っている時は普通に真顔でしたし、「あたしが許せねえのはな、~」とのセリフは、第三者的な立場での発言です。つまり、彼女自身は苦境に陥ったり苦悩したりしていない。通常の杏子なのです。
 このことから私が予想するのは……『魔法少女まどか☆まどか』は、ムービーで描かれた範囲では完結せず、もう少し先まで続くのではないか、ということです。そして最後の重大な局面で、きっと杏子の物語を用意してくれているのだと思うのです。
 それがハッピーエンドとは思えないところが、ツラいんですが……



 いずれにせよ、物語は未来に向けて走り出しました。
 今までの作品以上に壮大で深遠な物語になる予感を、このムービーからひしひしと感じます。
 ハードルを思いっ切り上げて、それをはるかに凌駕してとてつもないものを見せてくれることを期待しつつ、来るその日を待ちたいと思います。


 ……と希望が膨らむ半面、やっぱりイヤな予感しかしないからな……


 ……観るの怖いな……




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とりあえず・・・

 またすっかり更新期間が開いてしまいましたね。皆さんいかがお過ごしでしょうか。  実はわたくし、3月に転職しまして、ずっとバタバタしておりました。込み入った考察ネタとかの製作時間がなかなか取れないのですが、4月の更新がゼロになるのも寂しいので、とりあえず近況報告でも……


 まず仕事関連で、先日訪問した会社の住所が茨城県結城市鹿窪(かなくぼ)。まどマギファンとしては、つい反応してしまいますよね。でも……
 嬉しいのに、テンション上がっちゃうのに、その気持ちを誰にも分かってもらえない……

 


 あと個人的に大きな出来事だったのが、大阪「シネマート心斎橋」の劇場版3作アンコール上映。初日の18日に行ったのですが、『叛逆の物語』からファンになったニワカの私にとって、前後編を大スクリーンで観るのは初めてです。
 まあ本来なら、一昨年大晦日に行われた三部作イッキ見で初体験を済ます予定でしたが、インフルエンザで倒れて泣く泣く断念。これこそ、リアル希望から絶望への相転移でしたね。
 あれから苦節16ヶ月。もう映画が始まった瞬間から、待ち焦がれていたものと出会えた感動で、涙が出てしまうんですよ。そうこうしているうちに、マミって、さやかが契約しちゃって、ほむらが本心をチラッと見せて、……結局4時間ずっと泣きっぱなしだったような。


 それで全体の感想というわけではないですが……重かったですね~。特にさやかが壊れていくシーンから墓場のシーンまでが。自宅で何度も観たはずなのに、大スクリーンで観ると、とにかく重かったです。
 多分、考察とかやっているうちに、各シーンの細かい演出や裏設定を考えてしまうクセがついてしまったのでしょう。さやかや杏子の気持ちが、大画面から痛いほど伝わっきて(←勝手な妄想)、正直言って、映画館でもう一度観ようと思えないぐらい、ダメージ受けてます。軽くトラウマ化してしまったかも知れません。
 ちゅうわけで、あまりに前後編のショックが大きすぎて、その後に上映された『叛逆の物語』は、あまり印象に残っていません。ただ、前半でみんなが幸せそうにしているのは、本当に救われましたね。「マミさんありがとう」って感じです。


 でもまあ、しばらくしたらまた大画面大音響で観たくなるんだろうなあ。
 せっかくの貴重な体験を得ましたので、これを糧に新しい考察とかを考えていきたいと思います。仕事が落ち着いたら記事を書く気はありますので、これからも『ティロ脳』を見捨てずに、細く長くお付き合いくださいませ。




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劇団イヌカレーがスゴすぎる!

 予約注文していた『叛逆の物語』のPN(プロダクションノート)が、先月28日の夕方に届きました。ホンマにAmazon、特典何も付けないのね・・・


 で、本の写真がこちら。左から、「劇団イヌカレー イメージノート2」、「プロダクションノート」、2冊を束ねるスリーブ。デザインが分かるように光を当てているので色が変ですが、本当はつや消の黒い紙に光沢素材で絵が印刷されている感じのまっ黒け。オシャレなデザインです。(オシャレに見えないとすれば、ひとえに私の撮影技術不足のせいです。ゴメンナサイ)
 あと下のピンクの栞は、イヌカレー本付属のルーペ。最初「?」と思いましたが、中身を見てみると、「これ、必要やわ~」。イヌカレー氏作の美術や設定画の他に、絵コンテの縮小コピーがいっぱい。すさまじい情報量でした。
 お蔭様で、空き時間にひたすら読み続け、昨夜やっと読了です。



 まだこの時期なので、と言うか、頭が整理し切れていないのですが、とにかくイヌカレー本がすごかったので、ネタバレ少な目に感想を書いてみます。


★ とにかく仕事量が半端ない


 最初ざっと目を通してみて、彼らが全く関わらなかったシーンがほとんど無いことに、まず驚かされました。今まで広く知られていた、魔女や使い魔、背景などの製作はもとより、登場人物の動きやカット割り、乗り物や武器などのデザイン、エフェクト処理の指示、ベベ語などの台詞の考案など、何役もこなしていたことが分かります。
 『叛逆の物語』はイヌカレー氏演出の映画、と言っても過言ではないかも。


★ 舞台や登場人物の設定が深すぎる


 確かに、そういう仕事をする人たちであることは知っていましたが、これだけ膨大な設定の塊を見せられると、もう圧倒されると言うか。
 ゴンドラとか飛行船などの設定も初見で興味深かったですが、特に偽街の子供達の説明には、12ページも費やしていて圧巻です。個性がはっきりしてくると、それぞれに愛着が湧いてきますね。ちゅうか、超カワイイ。そして、彼女たちがなぜ現れてきたのか、どこに向かおうとしているのか、何となく見えてきた気がします。 
 あと、映らないことが分かっていながら、喪服ほむがいた戸棚の裏側まで考えていたとは、正気の沙汰ではありません(褒めてます)。それも、強烈に怖いデザインで。


★ 違和感を出すための演出がすごい


 映像を見ていて「何かおかしい。作画ミスか? あるいは手抜きか?」と思った箇所は、わざとだったんですね。「夢の中だから」とかいう理由で、訳の分からないモノをバシバシぶっ込んでくる。また、「カット毎に大きさが違う」など、視聴者が気付きにくい所にまで、あえて筋が通らないようなずれを作る。こうして徹底的に視覚的違和感を出す、氏の演出手法には脱帽です。
 これはある意味、レンガ建築のように理論を積み上げて視聴者を納得させる、虚淵氏の脚本とは逆のベクトルを持った世界だと言えるでしょう。全く逆のベクトルが一つの作品中に同居しているのですから、そりゃあ『叛逆の物語』は、とんでもないわけです。


★ で、全体を読み終わって


 『叛逆の物語』は暁美ほむらの物語です。このキャラクターを作り上げるために、イヌカレー氏はどれほど多くのエネルギーを費やしたのでしょう。基本的にはさやか派の私ですが、「オレも、ほむほむを一生大切にしていこう!」という変な気を起こさせてしまうほどに、氏が彼女に傾けた愛情をこの本から感じました。
 不気味な画満載だけど、温かい読後感が残る。そんなオススメの一冊です。



 最後に、少しだけ本のネタバレを。



 やっぱり、イヌカレー画のシャルベベが一番カワイイです。
 あと、次の一文。


 積載のプレゼントを携えて、呼ばれなくてもやって来る 
 みんな大好きティロフィナーレ


 wwwwwwwwwwww 何かツボった。





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